出会いは物語のように
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「試しに女の子と付き合ってみれば?」
「不純な動機で男女交際など出来ん!」
それに校則で禁止されている!と拳を握って言われてしまった。今時、男女交際で校則を守る人ってそんなにいないと思うんだけど。
「特に親しい女の子はいないの?」
「みな同じように接しているが」
発展しなさそうだね、これは。悪い人じゃないんだけど。こうやって話をしてるのは結構楽しいし。
「石丸くんって面白いね」
思わず笑ってしまう。失礼だと思うけど、クスクスと声を出して笑ってしまった。こんな人、同じ学園にいたんだなぁと思うと面白くなる。しかも超高校級の肩書きを持ってるし。
「石丸くん?」
笑ってしまったことを怒られるかと思ったら、石丸くんは少し顔を赤くして固まっていた。どうしたのかと首を傾げれば、なななな何でもない!と全力で首を横に振った。本当に面白い。
「みょうじくん!」
「は、はい!?」
突然両肩を掴まれて名前を呼ばれる。驚いてこっちも大きな声で返事しちゃった。
「そ、その……もし、もしよかったら!こここ、交際を前提に…付き合ってもらえないか!?」
顔を真っ赤にしてそう言った石丸くんに私は、はい?と首をまた傾げた。交際を前提のお付き合い……それって、えーっと。
「まずはお友達から始めましょうって事?」
「か、簡単に言えば……その……」
すごい顔真っ赤。赤くないところを探す方が大変なくらい。ただ、石丸くんのそれが私にも移ったのか、私も顔が熱くなってきた。
「友達になるのはいいけど……なんで?」
そもそもな疑問。友達になるのは別に理由なんていらないけど、交際を前提って言うのがわからない。
「いや、その…君の笑顔を見たら……勝手にそう言っていた」
段々と声が小さくなっていく石丸くん。これって告白されてると思うべきなの?でも石丸くんはそう言うの事態が初めてっぽく何だか戸惑ってるというかテンパってる。
「交際はまだわかんないけど……お友達からよろしくお願いします」
こうして私たちは本屋で出会い友達になった。最初は図書室など校内で。一ヶ月後に外でも会うようになり、二ヶ月後には彼の猛烈なアタックに負けて付き合い始める。今思うと、あの本屋の出会いから私は彼へ恋に落ちていたのかもしれない。
出会いは物語のように