すいーとらばー
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「は、創くん?」
精々手を繋ぐことくらいしかしてこなかった私には急展開だ。名前を呼んでもらって抱き締めてもらうなんて。周りからそれぐらいでアホかとか言われそうだけど、恋愛初心者の私には未知の領域なのだ。
「あ、あのさ……」
今にも心臓が爆発しそうでいると耳元で創くんの声がする。耳に掛かる息がくすぐったくて一瞬声が出そうになるのを押さえて、なに?と聞き返す。
「い、嫌だったらごめんな。その……き、キスしてもいいか?」
「ふへ!?」
突然の言葉に変な声が出てしまった。今日の創くん、一体どうした?私が名前を呼んでとか言ったのがいけなかったのかな。
「えっと……うん」
断る理由がない。三ヶ月経って何もないことに、少し不満はあった。ただいきなり一気にありすぎて頭というか心臓がついて行っていない。ここで断ったら創くんが悲しむだろうし、私だってって気持ちもある。
「……[#dc=2#]」
くっついていた体を離し違いの顔を見る。創くんの顔は真っ赤だ。きっと私の顔も真っ赤だ。どちらからともなく目を閉じて顔を近づける。唇が触れた瞬間、二人してビクッと震えてすぐに離してしまった。でもまた触れ合う。互いに初めてだからよくわかんないけど、何かが胸の中を満たしていく。
「……しちゃったね」
本当に唇と唇が触れ合うだけのキス。初めてだからそれで十分。触れられたってだけで満足。
「何か、照れるな」
「端から見たらバカップルとか言われそう」
そんなんで一々照れるなとか。と言っても今の私たちにはこれで精一杯だと思う。創くんが変な方に行かなければ。
「どうしたの?」
何か考え込むような仕草をする創くん。どうしたんだろうか。私、なんか変なことしたかな。まさか口が臭かったとか言わないよね。
「いや……もっと早くしとけばよかったなって」
「ば、バカじゃないの!」
何を真剣に考え込んでるのかと思えば。いや、奥手すぎるのも困るけど。
「好きだ、[#dc=2#]」
ギュッと抱き締められる。ああダメだ。一度満たされてしまうと満たされ続けたいと思ってしまう。拒むことは出来ずに、私も抱き締め返した。
キミはずっと大事な人