幼なじみはもうお終い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「――っ」
ぼふっという音とともに何かの上に倒れる。ソファーかなと思ったけどソファーにしては堅くて弾まない。何だろうと体が倒れた方を見れば至近距離に白夜の顔があった。
「ほへっ!?」
慌てて離れようにもがっちりと腕を掴まれていて離れられない。これは一体どうしたことか。私がソファーに座る白夜の上に乗っかっているが今の状態。白夜は全く動じていない様子。やった張本人だからだろうけど。
「びゃびゃびゃ白夜?どどどどうしたの?」
どもりまくってちゃんと喋れない。いくら幼なじみだからとはいえこんな密着した状態なんて初めてだもん。妙に心臓の音がうるさい。止まったら困るけど止まれって言いたい。
「何故寝ていた」
「へ?えっと……気付いたら?」
何故と聞かれたら困る。静かすぎてついなんだもん。理由なんてない。
「無防備に寝ていてこうされるとは思わなかったのか」
頬を撫でられ、そのまま手を添えられた。そしてもう片方の手が頭の後ろへと行きグイッと前へ押される。近かった顔はより近づいて、柔らかい何かに私の唇が触れた。軽く触れるだけだった物が一瞬だけ深くなる。
「――んっ」
思わず出た声は私の声ではないみたいで、耳を塞ぎたくなった。けど体が密着しすぎてるせいと、行為のせいで出来なかった。
「なまえ。他の男の前で無防備な姿を晒すな」
「いいい言ってる意味が分かんない。てかなんで――」
キスなんかするの?と言いきる前にまたされた。自分でも驚くほど嫌ではなくて、驚くほど簡単に受け入れてしまった。でもその答えもすぐにはわからなかった。
「て、テスト勉強してただけなのにぃ」
「全くしてなかっただろ」
はい、仰るとおりです。だって眠かったんだもん。そ、それより図書室にへ他に誰かいないよね!?こんな所、誰にも見られてないよね。
「……なんで、キスしたの?」
怖くて聞きたくないけど聞かなくちゃいけない。変に期待しそうだけどそこは我慢して。
「好きな女にして何が悪い」
白夜様は白夜様でした。聞いた私が馬鹿みたいに。そこでやっと彼の言葉が頭に入った。好きな女……って私のことだよね。キスされたと自覚して赤くなった頬はまるで湯気が出るくらい熱を持った。
「悪く……ないです……」
そう答えるので私は精一杯だった。
幼なじみはもうお終い
(テストは白夜がヤマを張ってくれました)
おまけ→