あなたの気持ちが知りたいの
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「……困ったな」
日直の日誌を書きながら、ぽつりと出た言葉。このままずるずると行っていいのか悩むところ。遂にはペンが進まなくなる。もう一度、困ったなと呟く。
「何がだ」
半ばボーッとしていたのか誰もいない教室に誰かが入ってきたのを気づかなかった。それもそれが彼だなんて。だから驚いて椅子から落ちそうになった。
「びゃ、白夜くん!?どうしてここに?」
学校で会うことは外で会うより少ない。そんな彼が私の教室にいるのだから驚かないわけがない。会話だともっと少ない……あれ?これって友達以下じゃない?
「みょうじ?」
「は、はいっ」
しまった。ボーっとしすぎた。いや、白夜くんが来ただけでも驚きなんだもん。
「何をしている」
「え?学級日誌だよ」
半分真っ白な。日誌は任せて置いてとか言っておいて進んでないのもなんだよね。急いで書かなきゃ。
「で、白夜くんはこの教室に何の用?」
用もなければ他の教室に来る必要なんてない。特に白夜くんみたいなタイプは。図書室ならともなくなのに。
「何かあったのか」
は、話が噛み合わない。何しに来たのか聞いたのに逆に問われるなんて。さすがは白夜くんだよ。
「何かって、別に……」
「朝日奈がお前の様子がおかしいと言いに来た」
犯人は葵ちゃんだったか。でも葵ちゃんが言ったくらいでわざわざ来るなんて……どうしたんだろう。様子って、さっきのことかなぁ。いやいや!本人に言えるわけじゃないじゃ!私のことどう思ってるの?なんて!まるで私が告白してるみたいじゃん。
「おかしいって程じゃ……ないよ?」
言えるわけがないんだよ。他の人、苗木くんみたいな人なら冗談っぽく聞けるけど、白夜くん相手だと怖くて聞けない。
「なまえ」
くっ!こ、ここで名前で呼ぶなんて卑怯だ。そう言えばこんなに会話したのって初めてかも。会話としてはあまり成り立ってないけど。これって言わなきゃいけないフラグが立ってる?
「白夜くんって……私の事、どう思ってるのかなって……その」
本人前にすると聞きづらい。口にしちゃってからなんだけどさ。もう後には引けないじゃん。