あなたの気持ちが知りたいの
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だって私に興味がないみたいだったから
「はぁ~」
出るのは大きな溜息。何事かとこちらを見るクラスメート。
「どうかしたの?」
「悩みがあるなら我たちに話してみろ」
側にいた葵ちゃんとさくらちゃんが声を掛けてくれる。まあ、あんだけ大きな溜息を吐けば気にはなるよね。
「うーん、何て言うかねぇ……」
これを他の人に訊ねるべきか否か。言ってもそんな事聞くなとか言われそうだ。いや、葵ちゃんとさくらちゃんはそんな事言わないだろうけど。
「……白夜くんのことだよ」
溜息の理由は彼のことだ。彼のことなんだけど、微妙に頭を悩まされている。
「十神?アイツに何か言われたの?」
「違う」
何かされたわけじゃない。されたわけじゃないんだけど……逆にされた方がわかりやすいかも。
「確か、みょうじと十神は婚約者同士だったな」
今時流行らない親同士の決めた許婚ってやつだ。それを決められたのは中二の春。まだ十四にもならない子供になんて事を言うんだと思ってしまった。当然、許婚ってのがあるのだから恋愛などしたことがない。
「アイツの婚約者ってだけで大変だよね」
「それは……別に」
婚約者だからって特別何かをしたことはない。そうだ、デートの一つもしたことがない。二人きりになることもない。あれ?もう四年経つのに恋人らしい事って何一つないじゃん。
「ど、どうしたの?」
「思わぬ所からダメージが……」
「何処を怪我をした?保健室に行くか?」
我が運ぶぞ、とマジの心配をしてくれるさくらちゃんはマジ天使。いやいやそういうことじゃないんだけど。
「白夜くんが、私のことをどう思ってるかわからない」
親に決められてから、許婚で来たけど互いに好きとか言ったことはないし、二人きりのデートもない。家の会食会くらいしか外で会うこともない。
「どう、って?」
首を傾げる葵ちゃんと小さく唸るさくらちゃん。
「親同士に決められたけど、白夜くん自身は私の事をどう思ってるのかなって」
同じ事を問われたら私も困るんだけど。好きか嫌いなら好きの部類なのかな。ただあまり話したことがないから何とも言えない。だから出るのは溜息なのだ。