約束が守れないならば僕は、
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「言ってみて」
「……倒れてから怪我したって言ったんじゃ遅いんだよ?これが致命傷だったらどうするの?次からは些細な怪我でも僕に言って!僕がいない時はレイアかエリーゼに言うんだよ?わかった?絶対だよ!!……です」
あの時のジュード君は有無を言わせず凄い剣幕でこれだけのことを一気に言うもんだから私も頷くしかなくて、最早呪いの言葉みたいに頭と耳にこびり付いちゃって一言一句漏らさず覚えちゃったんだよねぇ。
「なのに言わないんだね……」
そう言って目を細めてソファーの背に手を置く。私を挟むように。ますます逃げられない。あと十数センチで触れそうなくらい近くにジュード君の顔がある。可愛いよぅ……と思うけど言えない。それより恥ずかしいが勝ってるし。
「だ、だって……」
「だって、何?」
この距離での会話がすでに拷問だよ!お互いの吐息が感じられるくらい近いんだよ!ジュード君、自分が可愛いイケメンだってわかってるのかな!?絶対にわかってないよね?うぅ、何だか頭がクラクラしてきたよぅ。何もされてないのに体中が沸騰したみたいに熱いし。
「だって?」
「れ、レイアも疲れてるかと……申し訳ありませんでした」
怖い、怖いよぅ。というか早く離れて欲しい。説教ならいくらでも聞くから、離れて欲しい。心臓がもたない。ジュード君に聞こえるんじゃないかってくらい鳴ってうるさい。
「女の子なのに顔にまで傷作って……」
「いたっ!痛いよ!」
頬を親指でなぞられると頬いっぱいに痛みが走る。ジュード君の触れられるまで顔にまで傷があるなんて気付かなかったよ。一度触れられるとズキズキと痛みが止まらない。
「お説教どころかお仕置きが必要かな」
「ひぇーっ!?お、お仕置きって!」
何されるの?ジュード君のお仕置きって何?医学者だから解剖されるとか?薬の実験台?それともティポに丸飲みされるとか?どれも怖くて嫌なんだけど。
「なまえ」
ジュード君が近くにいすぎるドキドキとお仕置きへの恐怖のドキドキで心臓が本当に壊れそう。意外とジュード君ってば黒いよ!中身真っ黒だよ!
「……ゃっ」
怖くて目を瞑ってしまうと、傷のある頬に何かが触れた感触と痛みが走る。でも痛みより他の感触の方が強くて変な声が出てしまった。