約束が守れないならば僕は、
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守るつもりだけはあるんだよ?
「やーっと、宿に着いたぁ」
ボフッとソファーへ体を沈める。今日はかなりの数のクエストをこなしたから体がバキバキだよぅ。まあ、これで明日から移動範囲も広がったから良しとしなきゃね。とはいえ魔物退治ばかり選んだのは間違いだったかなぁ。私もジュード君やエリーゼたちみたいに魔物退治以外の依頼をやればよかったかな……うーん、暴れすぎた?でもルドガーとレイアも結構暴れてたよねぇ?そうだよねぇ?ともかく、ジュード君にバレる前にアップルグミ食べて傷治さなきゃ。また怒られちゃう。
「えーっと、アップルグミ。アップルグミ」
「なまえ」
ガサゴソと荷物を漁ってると扉の方から私の名を呼ぶ声。思わずその声に体が固まる。な、なんてタイミングが悪いの。手をバッグに突っ込んだままゆーっくりと視線を上げると眉と目をつり上げたジュード君が立っていた。両手を腰に当てて。これは明らかに怒っているようです。
「あ、あはははは。おかりえり、ジュー……」
「おかえりじゃないでしょ!レイアに聞いたよ!」
なぜレイア報告したのぅ。てかエリーゼとエルと買い物に行ったんじゃなかったの?別行動だったはずなのに。ま、マズい。非常にマズい。この前も同じ様な事で怒られたから。
「さっきレイアから連絡もらったんだよ。クエストで怪我したって。なのに[#dc=1#は怪我も治さずに一人で宿に戻っちゃったって言ってたよ」
こ、声もいつもより低い。ジッと見下ろされてるからなお怖い。逃げようにもジュード君は真ん前に立ってるし。というか蛇に睨まれた蛙の如く、動けないよぅ。
「これくらい、レイアの手間を掛ける……ような、ことじゃあ………ゴメンナサイ」
レイアだって戦闘で疲れてるのに私の治療までしたらもっと疲れちゃうし。後で買い物に行くって言ってたから、その邪魔をしちゃいけないと思ったし。
「僕との約束覚えてる?」
「ハイ……一言一句全て覚えてます」
あまりの怖さにソファーの上で正座しちゃう。じ、ジュード君怖すぎ。普段の可愛らしさが全くないよぅ。これを言うと更に怒られるから言えないんだけど。私って学習能力ないのかなぁ。いやいや、怪我は治すつもりだったんだから、ジュード君のタイミングが悪いわけで。今はそんな事考えてる場合じゃない。