眠りに誘うのはあなたの温もり
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どうして、他の人じゃ駄目なんだろう?
「なまえ、顔めっちゃ怖っ!」
朝から元気なレイアの声にうるさいと思いながらも彼女の言葉に誰もが反論できないでいた。起きてきたなまえの顔を見れば納得せざる得ないからだ。
「人の顔を見た早々に何てこと言うのよ」
失礼しちゃう、となまえはムスッとした表情をする。
「でも……大丈夫ですか?」
「目が怖いー!」
気遣うエリーゼに大してティポはいやー!と悲鳴を上げる。これがエリーゼの本音だと思うとなまえは肩を落とすしかなかった。
「本当に大丈夫?何日寝てないの?」
「知らない。二回目の分史世界に行った後からだから……一週間くらい?」
一度目はアスコルド行きの列車の中。二度目はドヴォールの路地裏。そこから殆ど寝てないなまえ。いや、寝ても三十分もしないうちに起きてしまう。悪夢と共に。そんな寝不足な状態でヘリオボーグに向かいヴォルトと戦うなんて事もした。だがさすがにいつまでもそうするわけにもいかない。
「なまえが無事に寝られる方法を探さなきゃね」
「無事にって……」
ジュードの言葉に呆れそうになるが、鏡で見た隈だらけの自分の顔を思い出せば文句も言えない。
「だけど、どうやって寝かせるんだ?」
「いっそ大量の睡眠薬でも飲んじゃおうか?」
自分一人のためにみんなが時間を割く必要がないとなまえが面倒くさそうに言うと全員が駄目っ!と声を揃える。
「そんな危険なことはさせられません」
「僕も医学者として許可できないよ」
「今日はなまえがどうしたら寝られるか考えよ!」
当の本人に意思を余所に快眠法を考え出す一同。なまえがいくらいいと声を掛けても聞く耳持たない。
「諦めろ。俺もなまえの体が心配だ」
「ルドガー……ごめん」
謝る必要はないだろ、と俯くなまえの頭を撫でるルドガー。大きな手でゆっくりと撫でられ、気持ちいいなぁとなまえは思ってしまう。
「よしっ!これやってみよう!」
幾つか案が出たのかレイアが大声を上げる。こうしてなまえを寝かせよう作戦が決行された。