孤独な君に証を示す
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「……んんっ!」
気付いたら目の前にルドガーの顔があって、それを認識した瞬間にわたしの唇はルドガーのそれに塞がれていた。抵抗する間もなく、少し乱暴にキスをされる。逃げようにも当然逃げられなくて、段々それは深くなって……わたしの思考を止める。
「……るど…っ」
何とか止めさせようとしたけど、深くなるキスにわたしは思ってはいけないことを思い始めてしまった。離さないで……もっと……そんな言葉が口内だけじゃなく、脳内も犯す。無意識に彼のシャツを力一杯掴んでいて、抵抗なんてもう忘れていてただ夢中になった。
「……っ」
どれくらい経ってからか、数分なのか数十分なのか長い長いその行為はわたしから立つ気力を奪っていた。ルドガーに支えられていないと立っていられない。
「……なまえ?」
頭の中がグルグルする。ただルドガーを見つめるしかできなくて、そんなわたしをルドガーは心配そうに見ていて。わたしは、ルドガーに、キスされた……それはルドガーの言葉が本気だという証拠で。
「……ほんと?」
上手く言葉が纏まらなくて。やっと出たのがそれで。
「俺は本気だ。じゃなかったら……ここまでしない」
暗くてよくわかんなかったけどルドガーの顔は真っ赤だ。本気だから、キスをした。そう理解したらわたしの爪先から頭のてっぺんまで熱くなった。
「わたしで……いいのですか?」
「なまえがいいんだ」
人を好きになるのに理由はない。なまえだから好きなんだ。ルドガーのその言葉が胸の中にすっと入ってきた。
「……ふぇぇ」
「なまえ!?」
もう完全に腰が立たない。力なんて全く入らない。下手すると思考することすら放棄して意識も飛ばしそう。
「だ、だって……好きって。側にいて、いいの?」
嬉しいの。そんなこと言ってくれる人なんて今までいなかったから。まだルドガーみたいにハッキリとルドガーのことが好きってわたしには言えないけど、キスは嫌じゃなかった。
「なまえは俺と一緒にいたくないか?」
そんなのもう、決まっています。落ちた瞬間から決まってたんです。
「一緒に、いたいです。いてください」
目頭が熱い。そう感じた瞬間、また唇を塞がれる。もうわたしには何の力が残ってないから全てをルドガーに委ねて。その証に胸に刻んで。
孤独な君に証を示す
(絶対に離さない)