パジャマ姿のシンデレラ
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「ええ、そうですよ」
あっさり答えてくれた後、こう続けた。僕が目を覚ましたら隣に見慣れない物体が目に入った。何かと思ったらあなたが気持ちよさそうに寝てました。すぐに起こして尋問しようかと思いましたが、あまりにも気持ちよさそうでしたのでとりあえず放っておきました。長々とした説明にただ感服。
「えーっと、大変ご迷惑かけました…?」
「なんで疑問系なんですか」
人様の家の人様のベッドで堂々と寝てられる私の神経って。迷惑は掛けてる。けどそれは不可抗力で。どうしたらいいものだか。
「ここって、君一人で住んでるの?」
「そんなこと聞いてどうするんですか」
あー、聞いちゃいけなかったのかな。目を細くして声音を低くなる。
「深い意味はないけど、一人には大きな家だなぁって」
白い四角い私の部屋とは大違い。ホタテの貝殻とか星とかの小物が目立つけど趣味なのかなぁと見回してしまう。
「……一人ではありません」
無表情で答えられる。詮索されるのが嫌いなのかな。しかし間が持たないな。私と会話する気なさそうだもん。
「ねえねえ。その辺見回ってもいい?」
窓の外を見ても暗い。夜なのかなとも思ったけど、ジェイは僕が目を覚ましたらって言ったから朝か遅くても昼前のはず。なのに外からは日の光が入ってこない。曇りにしても暗すぎる。それがめっちゃ気になる。
「どこに行く気ですか?」
「聞いてるのは私なんだけど。ここがどんな所か気になるんだもん」
たぶん、外を見たら少し後悔するんだろうな。でも見たくて仕方ない。あの部屋以外の外の世界。どんなものでもいいから見てみたい。
「……見てみたいの」
ううん、絶対に後悔するな。わかっていても好奇心は止められない。これが最初で最後だろうから。
「わかりました。ただし僕も一緒にです」
また溜息を吐くジェイ。こっちですと、手招きされる。あまり乗り気ではないみたい。そりゃそうだけど。でもさっきまでの怖いって感覚はない。お前何者だ?って目で見てたし、完全に不審者扱いだよね。
「いいの?」
「見たいと言ったのはあなたです」
そりゃそうだ。絶対に駄目と言われると思ってた。私の我が儘なんて通った試しがなかったから。けど、ジェイはいいよって言ってくれて、目の前の扉を開けてくれた。