パジャマ姿のシンデレラ
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「で?」
と言われてもねぇ。階段を下りて、たぶんリビングっぽいところに案内された。茶の一つ出るどころか、さっさと話せやみたいな雰囲気。
「話せって言われても。私だって自分の部屋で普通に寝てたら君に起こされたんだもん」
どうしてここにいるのかを聞かれても答えられないよ。降参の如く両手を挙げる。それで話が通じればいいけど、ムリっぽ。だって額の辺りに血管がうっすら浮き出てるもん。
「ほ、本当だからね!」
これが夢だとしたらなんなんだろう。現実にしたってそうだけど。私の願望なのかな?どっちにしても、パジャマはないと思うんだけど。
「……そっか、夢じゃないんだ」
ここまでリアルなんだもん。私、ゲームやマンガみたいなことを体験してるんだ。やばっ、なんか急に怖くなってきた。
「なまえさん?」
でもどうやってこんな所に来たんだろう?あ、こんな所はないか。けどけどマンガやゲームみたいなことなんて有り得ないよ。夢ならさっさと覚めちゃえばいいのに。あーでも、こんな綺麗な男の子とお知り合いになる機会もないよね。
「なまえさん!」
「はい!?」
突然の大きな声にビクッとして、その声の方に見れば真ん前にあの綺麗な顔。更にビックリして後ろに仰け反っちゃって倒れそうになった。うわぁって一生懸命踏ん張って堪えると、今度は前へと引かれる。ドンと何かにぶつかる。
「大丈夫ですか?」
「ふへ?」
打った鼻を押さえて見上げると、またまた綺麗な顔。近くのジェイの顔に何度驚かされるのか。離れようにも手は掴まれたままで。
「えっと…ありがと」
なんだなんだ。このシチュエーションは!?彼氏いない歴十五年の私に何が起きたっての!免疫がないから照れる!ものすごく照れる!顔がめちゃくちゃ熱い。
「うぉ~目が回る~」
「顔、真っ赤ですよ」
そりゃそうだよ!人生でこんな可わい……綺麗な男の子と急接近?したの初めてだもん。テンパって当たり前じゃん。これが夢なら勿体ないなぁ。だがしかし!テンションと一緒に血圧まで上がったのか、逆上せたようにくらりと頭がふらつく。
「と、ところで此処ってジェイのお家?」
なんとも突拍子もない質問なんだろう。だって他に思いつかなかったんだよ。