空から君へ
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「やあ、アルヴィン」
「……おい」
次に出会ったのはサマンガン樹海。興味本位で入った樹海でまさか再会するとは思いもしなかったがな。
「何でも『また』上から降ってくるんだ」
「ふむ。道に迷ってな」
だから上から街の方向を探ろうとしていた。したら落ちた。と説明すれば盛大な溜息を吐かれた。何か間違ったことをしただろうか。私を受け止めたまま眉間に皺を寄せられ、周りを見れば彼の旅の仲間だろうか金髪で前髪だけ緑がかった女性と黒髪の少年、薄い金髪の少女と、ぬいぐるみが唖然としていた。
「で、君らは何をしているんだ?」
「え、え……アルヴィン?」
「聞かないでくれ、ジュード」
やっと地面へと降ろされたが、何やら難しい顔をされてしまった。物珍しそうに見られるのは初めてではないが、はてはてどうしたものか。
「カラハ・シャールでいいんなら一緒に来い」
「ぬ?」
俺らはそこに向かってるんだ。と言うからそれは助かると願い出た。道を探すために木に登ってまた落ちてもたまらんしな。
「私はなまえだ。しばしよろしく頼む」
彼らに名を問えばミラ、ジュード、エリーゼと言った。何やら前の二人は追われているらしく、アルヴィンはミラに雇われているとか。エリーゼは成り行きというか、軟禁されていたとか。で連れてきた。と言うことらしい。
「イルファンで仕事をすると聞いたが、随分面倒になってるな」
「言うなよ」
前の三人に聞かれては困るのか、声音を低くする。凄まれても私には効かぬのだが。
「まあ、言いたくないのなら聞かぬよ」
ぽんっと彼の腕を叩いて見上げる。私の言葉が意外だったのか、目を見開いて視線だけを向ける。
「知りたいと思ったら自力で見つけるよ」
無理強いなんてものは大嫌いなのでな。それに自分の目で見たもの以外は信じぬ。そう微笑んでやれば、サンキューな。と頭を撫でられた。
「どの道を選んでも、後悔するのは自分だからな」
「なんか言ったか?」
視線を逸らして発した小さな声は彼には届かない。ふと思うことがある。私は感情が乏しい、と。私から聞いておいて必要ないと言って聞かない。相手に不快な思いをさせとわかっていて悪いと思わない。