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紫鶴も腰に両手を当てて、まるで子供に言い聞かせるかのような口調で言う。年下の女の子にそう言われてしまえば黙るしかない。大の大人二人は肩を落としうな垂れる。
「好きな人に告白の他にお世話になった人やあとは親兄弟にあげたりするの」
だから…私にとって三人はお兄ちゃんみたいなもんでしょ?と照れたように顔を赤らめる。突然、異世界にやって来た自分を大切にしてくれる。何も返すことが出来ない、何かを貰ってばかり。楽しいこと、嬉しいこと、悲しいことの色んな感情を三人からたくさん貰った。なのにまだ何も返せてはいない。だからせめてこのくらいは…そう思い昨夜、一生懸命作った。
「私を独りにしないでくれるのはいつも三人でしょ?だから私は三人が一番大切なの」
それにそんな人要らないから!そもそも私より弱い人はムリ!!とまで付け加えた。
「それで受け取って貰えるの?貰えないの?」
今一度、チョコレートの入った箱を差し出す。さすれば三人は互いの顔を見合わせて、それぞれ箱を受け取る。
「サンキューな」
「ありがとうございます」
「…で、お返しはどうすればいいのですか?」
ピオニー、アスランが素直にお礼を言えば、ジェイドが水を差すかのように返した。「お前な…」とさすがのピオニーも呆れた表情を浮かべる。
「ジェイドらしいねぇ…別にいらないよ」
「そうもいかないだろ?」
「私たちの性格も知ってるよね?」
もうおねだりはしないと決めた。それに今回は本当に感謝の気持ちを贈りたかったから、何かを貰いたいからじゃないから。これは私の気持ちだからいいの。笑みを浮かべる。
「チョコレートをあげて告白する日があるなら逆の日もあるのでしょう?」
白状しなさい。いつもに増して満面の笑みを浮かべるジェイドを見て紫鶴は「ウンディーネデーカン・イフリート・14の日…」それがホワイトデーでお返しをする日だよと言葉を濁しながら返す。
「なら」
「その日は」
「期待していて下さいね♪」
三人にそう言われてしまえばどうしよもない。緩む口元を抑えながら「期待してるよ」笑顔を見せる。
大切なあなた達だから…贈りたかったの……