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「はい」
いきなりピオニーの執務室に現れたと思えば、満面の笑みを浮かべて何か綺麗に包装された箱を差し出す紫鶴。
「「「はいっ?」」」
三人…ジェイド、ピオニー、アスランは声を揃えて首を傾げた。唐突に何なのか、その包みは何なのか、普段見せない満面の笑みは何なのか、どれも疑問を持たずにはいられない。
「何ですか、いきなり?」
「今日は何日?」
その紫鶴の態度に訝しげな表情を浮かべるジェイド。ピオニー、アスランも同じ様に表情を浮かべれば、もう一度「何の日?」と紫鶴は問う。
「シルフデーカン・レム・14の日だけど…」
それがどうかしたのかい?とアスランが逆に訊ねる。
「こっちではないかな?私の世界では今日はバレンタインデーっていう日なの」
「バレンタイン?何だそれ?」
聞き慣れない言葉に互いの顔を合わせる三人。世界観の違いについては今に始まったことではない。クリスマスにお正月……どれもオールドラントにはないものだ。勿論、今回のバレンタインデーも然り。
「元々は違うんだけど、私の国では女の子が好きな人に告白するときにチョコレートをあげるって風習と……」
「「好きな人!?」」
笑みを浮かべたまま説明をする紫鶴が"好きな人に告白"と言葉を口にするとピオニーとアスランの二人は紫鶴の側に詰め寄る。その言葉は聞き捨てならないと言わんばかりの勢いだ。
「だ、誰だ?誰のことだ!?」
「いつの間に…そんな人が!?」
ピオニーが紫鶴の肩を掴みガクガクと揺らす。アスランも顔色を悪くして「嘘だよね?」とまるで自分に言い聞かせるかのように繰り返す。
「落ち着いて下さい、二人とも。紫鶴が困ってますよ」
肩を揺らされ少々目を回し始めていた紫鶴の手を自身の方に引いたのはジェイド。そのまま、ぽんっと肩に手を置いて「みっともないですよ」と溜め息混じりに言えば、二人は「ぶーぶー」文句を零す。
「…ピオニーもアスランも落ち着いて。まだ話の途中だったでしょ?最後までちゃんと聞いて」