君と一緒に歩くこのひと時
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「仕事には戻ってもらいたいけど、もう少し遊んじゃおうか?」
「ほんとか?」
手を腰に当てて、遊ぼうと言う紫鶴にピオニーは先ほどの不機嫌さから一気に笑顔に変える。「どの道怒られるのはピオニーだし」とそれ以上の満面の笑みを浮かべれば、「…うっ」と肩を落として呻くピオニー。
「ジェイドと二年も一緒に住んでることがあるな……」
段々似てきたなっと溜息を吐く。
「まぁいいじゃん。この先に評判のカフェがあるんだ」
行こうよと手を差し述べると、少し躊躇してその手を握る。
「この角を曲がったとこ」
レンガ造りの建物を指してピオニーの手を離さないようにしっかりと握って先を歩く紫鶴。へぇ~そんな所にあるのかとピオニーは期待を露わにして、紫鶴に手を引かれるまま歩く。
「楽しいね」
「んっ?」
おもむろに言い出す紫鶴に目を向ける。前を向いているから紫鶴の表情が見えないが声からして機嫌がよいと感じたピオニーは連れ出して良かったと……その瞬間だけは思った。
「着いたよ♪」
「いらっしゃいませ♪」
角を曲がり、手を引かれて後ろを歩いていたピオニーの背を押す。着いたと言われ、何処だと目を向ければそこには満面の笑みを浮かべたジェイドが立っていた。前にはジェイド、後ろには紫鶴。まさに袋の鼠となったピオニー。
「お、お前ら……まさか?」
いつもなら脱走すればすぐさま連れ戻すのに今日は色々付き合ってくれるのはおかしいと思ったがこんな事めったにないからその嬉しさから舞い上がってしまい忘れてしまったのだった。してやられた……前と後ろでにこにこと微笑む二人に見事にハメられてピオニーは項垂れた。