09 蒼炎舞う
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「何やってんのよ!だからあっさり捕まったの!?」
軽く私の肩を抱くジェイドの胸倉を思い切り掴み引き寄せる。
「じゃあ、今かなり辛いんじゃない!なのに平気な振りして馬鹿じゃないの!!」
そう怒鳴り散らせば怒鳴られているはずのジェイドは微笑んでいた。
「何よ!?」
「いえ…それよりいいのですか?」
指を差す方を見れば私とジェイドを見るルークとティアとガイが目を丸くしていた。イオンだけがニコニコ微笑んでいる。あー、最初はみんなそうなんだよね。見た目とのギャップに驚くんだけど…自分では作ってるつもりとかはない訳だし。
「…まぁいいや」
「いいのかよっ!」
何か説明するのも面倒くさくなってもう一回ジェイドに向き直ればすぐにルークがツッコんだ。これまたいいタイミングで。
「これが紫鶴なんですよ。大概の人は外見で騙されます」
「人を詐欺師みたいに言わないでよ!」
はははっと笑うジェイドを睨みつければ彼は「紫鶴~?」とじっと私を見下ろす。忘れてた。忘れてたよ…今日だけで色々ありすぎて忘れてたよ。
「失礼しました。カーティス大佐」
普段の癖で話してた。まだ任務中だ。イオンと親書をバチカルに届けるという大事な任務中だと言うのに……再会できた喜びと安堵ですっかりと忘れていた。
「まぁいいでしょう。ここには他に軍の人間はいませんから、いつも通りでいいですよ」
小さく息を吐き、私の頬をひと撫でする。だったら最初からそう言ってくれればいいのに…って言うとまた何か言われるから敢えて言わないでおこう。
「そんな事より」
「ええ、お喋りはここまでのようです」
気配のする方を二人同時に見れば五、六人の神託の盾兵が現れた。ジェイドは槍を出し、私は刀に手を掛ける。ガイもティアも直ぐに構えるけど、ルークだけは「に、人間…」と怯えたような声をあげる。