09 蒼炎舞う
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「紫鶴!無事でしたか!」
真っ先に声を掛け、近寄って来たのはイオン。刀を鞘に戻して私もイオンに向き直る。
「ご心配おかけしました」
「よかったわ。本当に心配したのよ。大佐は大丈夫と言っていたけど」
ティアも寄って来て、もう一度心配したと言った。大丈夫です、と微笑み返せば何故かティアは頬を赤らめる。
「ところでイオン様。アニスは?」
確かにさっきからアニスの姿がない。ジェイドも知らないなんて。イオンを見れば顔を歪めて、奪われた親書を取り戻そうとしてその際にタルタロスから落とされたと。ただまだ死体は見つかっていないと。
「アニスのことなら心配はないでしょう。合流地点であるセントビナーに向かいましょう」
ジェイドの言葉に頷くと、向こうでルークと話していた…さっき私の前を落ちた青年がこちらにやって来た。そして私達はアニスの合流地点でもあり一番近い街であるセントビナーに向けて歩き出した。途中、イオンが膝をついた。顔色が悪い。どうやらダアト式譜術を使ったらしい。だから体が疲労しているんだ。
「……戦争を回避するための使者、ってわけか」
事情を知らない突如現れてから一緒にいる青年が「はぁ~」と息を吐く。
「でも、なんだってモースは戦争を起こしたがってるんだ?」
「……すみません。ローレライ教団の機密事項に属するのでお話出来ません」
青年の質問にイオンは言葉を濁しながら答える。それに対して青年は嘆息する。
「ルークもえらくややこしいことに巻き込まれたなぁ」
「ところで、あなたは……?」
すごく今更な気がしたけど、この青年は誰かと問うジェイド。ルークとは知り合いみたいなんだけど。そう言えば、私まだジェイドと話してないや。そんな暇なかったし……。