09 蒼炎舞う
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「それで、ルーク?結局戦うのですか?その気があるなら、戦力に数えますよ」
ルークとティアのやり取りが終わったと思われたところで私が声を掛けると「…戦うって言ってんだろ」どややヤケになり気味な返事をする。その言葉に頷いた私はこの部屋を塞いでいる格子を作動させている譜業装置を壊すためポケットの中の小型爆破譜業を投げつける。
「――"死霊使いの名によって命じる。『骸狩り』始動せよ"――」
格子を消すと同時に私はすぐ部屋を出て壁の伝声機に向かう。私の言葉が終わるとともに艦が揺れ、天井の譜石から灯りが消え闇に包まれる。
「な、何が起きたの?」
「あらかじめ搭載しているタルタロスの非常停止機構です。復旧にはしばらくかかります」
こんな事もあろうかと用意しておいてよかったですね。簡単にこのタルタロスを差し上げるわけにもいきませんし。
「左舷昇降口に行きましょう。非常停止した場合、あそこしか開かなくなりますから」
イオン様を連れた神託の盾兵もそこから入ろうとするはずだ、と言えばティアはもちろんルークも渋々ながらも頷く。
「あ、あいつはどうするんだ?」
近くの部屋から武器を見つけそれをルークに手渡したとき彼がぽつりと呟いた。
「あいつ…紫鶴の事ですか?大丈夫ですよ。彼女もこの事は分かってます。タルタロスが停止すれば紫鶴も左舷昇降口に来るはずです」
まさかルークが紫鶴の心配をしてくれるとは思いませんでしたが…しかし、合流出来るかどうかは紫鶴が生きてるかどうかの問題ですが。いや、紫鶴なら生きている。そんな簡単に死ぬような女性ではない――紫鶴は強い女性ですから。
「行きましょう」
そうだ。不安はまだ拭いきれないが、紫鶴なら大丈夫。封印術で力を封じられる前の私と対等の力を持っているのですから…まぁ、しぶといですし何があっても生きていることでしょう。今頃、くしゃみでもしてるでしょうし。