09 蒼炎舞う
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「はぁはぁ…いったいどれたげ倒せばいいのよ!」
「葛城少尉!こちらのほうは全員脱出しました!少佐も早く!!」
何とか艦橋から逃げ出し、艦唯一の脱出路に辿り着いた。ここの譜陣を使えば走行中でも無事に地に降り立つことが出来る。視線だけ後ろに向ければここには私と艦長と副師団長のマルコだけ。
「二人は先に脱出して下さい。私はここに残ります」
「なっ!?何を言っているんだ!ここにいたら死んでしまうぞ!!」
襲ってくる魔物を手の中の刀を一振り二振りと振るい斬っていく。私がここに残ると言えば艦長とマルコは「バカなことを言うな!」と怒鳴る。でも私はここから脱出するわけには行かない。この退路を全員が無事に脱出した後に塞がないとならない…それに
「まだイオン様の無事が確認出来てません!カーティス大佐もです!民間人の少年もいるんですよ?いくらなんでも大佐一人では無理です。だから私は残ります。皆さんは…セントビナーのマクガヴァン将軍にこの事を伝え――っ!」
敵の攻撃が止まらない。ここを防ぐので精一杯だから、出来ればさっさと脱出して欲しい。私一人なら何とかなる……と思う。早く、早く、ジェイドを捜さないと。嫌な予感がする。彼の側に行かないと…不安が過ぎる。こんな別れなんて望んでいない、まだ何も恩を返していないんだから!
「わ、分かった」
「ご武運を!」
そう言って二人は脱出用の譜陣を展開して地に降りた。私はそれを確認して脱出用の譜業装置を切り刻んで破壊する。これで後を追われる心配はない。