08 戦火の灯
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「イオン様はアニスに任せて、我々は艦橋を奪還しましょう…もしかしたらまだ紫鶴が応戦しているかもしれません」
「でも、大佐は封印術で譜術が封じられているんじゃ――」
倒れたラルゴには目もくれず槍をしまうジェイド。ティアも何事も無かったかのように会話をする。ルークには理解できなかった。人が死んだのに、殺したのに何事もなかったかのように振舞うジェイドとティアが理解できなかった。
「ルーク、行きましょう」
「――あ、ああ」
三人は艦橋に向かって歩き出した。
「(もうすぐ行きます。だから――無事でいてくださいよ。紫鶴)」
大丈夫とは言ったものの内心、心配で仕方なかった。彼女は先ほどチーグルの森で戦闘したばかり。そこいらにいる魔物との戦闘なら心配はしない。だが、さっき彼女が戦ったのはライガクイーン。疲れていないはずも無い。だから一人艦橋に戻ることを反対しなかった。ここにラルゴがいるということは他の六神将もいないとは限らない……最悪の展開が頭を過ぎる。そんな簡単に紫鶴が殺されるとは思わないが――嫌な予感はする。もし、紫鶴に何かあったら。
「(いや、紫鶴なら大丈夫だ。もし彼女に何かあったら――)」
赤い瞳が光る。そう、もし紫鶴に何かあれば彼女を殺したやつを殺すだろう。紫鶴は大切な妹のようなもの…だから何があっても、命の代えてでも守ると決めた。紫鶴が生きていると信じて艦橋に向かった。
知らなかった。ジェイドがそんなに私を大事に思っていてくれたことを。ただそれを知るのはもっと後で、知った私は頭の中が真っ白になった。でもそれはジェイドだけじゃなかったんだけど。この時の私は生きてジェイドたちに会うためにただひたすら目の前に敵を斬っていた。そう――全ては生き残る為。