08 戦火の灯
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「やれやれ、あなた一人でこの私に抵抗できるとでも?」
「お前の譜術を譜じれば、な」
肩を竦めるジェイドに対してラルゴはそう言うと同時に懐から小さな箱を取り出してそれをジェイドの頭上に向かって投げる。ジェイドの頭上でその箱は光り出し彼を包み込んだ。
「ぐっ……」
「まさか!封印術!?」
光を浴びて呻くジェイドを見てティアが叫ぶ。ラルゴは「導師の力を封じる為に持った来た」と言い、壁から大鎌を引き抜き攻撃態勢を取る。膝を付いていたジェイドは何とか立ち上がり、へなへなと座り込んでいるルークを見ておろおろしているミュウに――
「ミュウ!第五音素を天井に!早く!!」
「は、はいですの!」
と指示を出す。ミュウも急なことに一瞬戸惑いながらも炎を天井に向かって吐く。炎が当たった天井の譜石はラルゴの頭上で爆発した。
「うおっ!」
頭上で爆発し、現れた強い光がラルゴの目に入りそのまま腕で顔を隠す。ジェイドはアニスのほうにちらりと視線を向ければ、アニスはすでに走り出していた。
「アニス!イオン様を!落ち合う場所はわかりますね!」
「大丈夫!」
すれ違う一瞬の会話。アニスが横を走り抜けるのが分かったのかラルゴはまだ見えないだろうという状態でアニスに向けて大鎌を振り上げた。が、アニスの直ぐ後ろを走っていたジェイドはいつの間にか手に槍を持ち躊躇せずそのままラルゴに向けて突き刺す。
「さ、刺した」
生々しい肉に刺さる槍の音と共に血が滴り落ちる。それを見たルークは怯えた表情を浮かべ、逃げるように後退る。