08 戦火の灯
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「(正直、大丈夫とは思えませんが……必ず、助けに行きますからそれまで待っていてください)」
そう一人心に誓い踵を返した。そんなジェイドにティアとアニスも付いていこうと行こうとした時だった。
「じ、冗談じゃねぇっ!あんな魔物がうじゃうじゃしてる所に行くのか!?こんな陸艦に乗ってたら死んじまう!俺は降りるからな!」
「待って!いま外に出たら危険よ!」
イオンを探す為に歩き始めていたジェイドらとは逆方向に向かってルークは走り出した。ティアが慌てて声を掛けるが――それはすでに遅かった。ルークの走り出した方向から黒い大きな影が現れたと思った瞬間、その影から目にも止まらぬ速さで何かが動いた。
「ひっ!」
「……大人しくしてもらおうか」
それは大きな鎌で、その大鎌は壁に突き刺さりルークの首を今にも刎ねそうな位置にあった。大鎌の持ち主は身の丈が二メートルはある巨漢で全身がほぼ黒で統一されたいた。巨漢の男の言葉はジェイドに発せられたものだが、その前にジェイドの譜術が男の両脇にいた兵士に当たり、兵士は音素に返った。が、これ以上は本当にルークの首を刎ねられかねないのでジェイドは戦闘体制を解く。
「それでいい。マルクト帝国軍第三師団師団長ジェイド・カーティアス大佐――いや、死霊使いジェイドと呼ぼうか」
「死霊使いジェイド!……あなたが…!?」
男の言葉にティアは目を見開いてジェイドに振り返る。当のジェイドは「私も有名になったものですね」と笑みを浮かべている。
「戦乱のたびに骸を漁るおまえの噂、世界にあまねく轟いている」
「あなたほどではありませんよ――神託の盾騎士団六神将『黒獅子ラルゴ』殿」
ラルゴは大鎌をルークの首のほうに少し引けばルークは「ひぃっ」と顔色を青くしてまた悲鳴を上げる。ジェイドはそんなルークを気にした様子も無く飄々としている。