08 戦火の灯
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「さてと…これからの進路は」
操舵席にあるモニターを確認する。本来渡るはずだったローテルロー橋は落とされた。でも、このタルタロスは水陸両用だから何の問題も無い。壊れたローテルロー橋の辺りから海に出て、ケセドニアに渡ればいい。そこで再び補給をする。
「橋を壊されたときはどうなるかと…」
「前方より魔物の反応あり」
背伸びをして背もたれに寄りかかると一人の部下が声を上げた。その声に私は「映して」と前方のメインモニターにそれを移すように指示をする。返事と共にモニターにそれが映し出された。数え切れないほどのグリフィンの群れ。それだけではなくグリフィンの上にはライガなどの他の魔物の姿も映し出されている。
「警報を!全総員に戦闘配備の指示を!!」
艦長の指示を待たずに直ぐに艦橋内にいる部下に指示を出す。艦長も「射撃の用意!」と狙撃班に指示を飛ばす。
『艦橋、どうした!?』
伝声機からジェイドの声がした。警報の音で何があった、と。
「前方20キロ地点上空にグリフィンの大集団です!」
艦長は目の前の伝声機を取り状況を説明を始める。しかし、このままではマズイ。どう考えても互いの速度からいって対処が間に合うとは思えない。この艦内で戦闘になるに違いない。
「総数は不明!約十分後に接触します!師団長!一斉射撃の許可をお願いします!」
『艦長は君だ。艦のことは一任する』
「了解!――前方に魔物の大群を確認!総員第一戦闘配備につけ!繰り返す!総員第一戦闘配備につけ!」
ジェイドから指導権を得た艦長はそのまま艦全体に戦闘配備の指示を出し、艦橋内にも緊張が走る。