08 戦火の灯
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なぜマルクト王国へ?それに誘拐などと……穏やかではありませんね」
「なに言ってるんだ!お前らが――」
「誘拐のことはともかく…」
眉目を寄せるジェイドにルークはカチンと来たのか、目を開いて怒鳴り上げようとするとそこにティアが割り込み、
「……今回の件は、私の第七音素ルークの第七音素が超振動を引き起こしただけです。ファブレ公爵家による、マルクトへの敵対行動ではありません」
まぁ、そうだろうけど。ジェイドもそれは分かっているはずだよね。超振動を使えるからって、温室育ちっぽいお坊ちゃん一人を敵国に送るなんて愚かな行動は、誰もしようなんて思わないよ。
「ティアの言うとおりでしょう。彼に敵意は感じられません」
「…まぁ、そのようですね。温室育ちのようですから、世界情勢には疎いようですし」
ティアの言葉を保障するようにイオンがそう言えば、ジェイドはまた余計なことを言うし。ジェイドの言葉にルークも「馬鹿にしやがって」って舌打ちした。
「ジェイド、その件ですが。ここはむしろ協力をお願いしませんか?」
イオンの言葉に私とジェイドは視線だけ合わせる。そして、今度はルークの方に顔を向ける。私が前に出て私たちの状況を説明しようとしたら、ジェイドが私の前に出して制して、自分が前に出る。
「我々はマルクト皇帝ピオニー九世陛下の勅命によってキムラスカ王国に向かっています」
ジェイドが現状を説明を始めた。戦争回避の為にイオンに協力を得て動いていることと、ルークにもその協力をして欲しいと要請する。あくまで簡単に、細かい内容は説明しない。だって『ルーク』じゃなきゃダメなんて言えないし。でもそれがルークには不服だったらしく、少し声を荒げる。