08 戦火の灯
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「…第七音素の超振動は、キムラスカ・ランバルディア王国方面から発生。マルクト帝国領土タタル渓谷付近で収束しました」
部下から受けた報告書を片手に読み上げる。読み上げた後、顔を上げればルークは長椅子に踏ん反りながらジェイドを睨みつけ、ティアはその隣に姿勢正しく真っ直ぐに前を見て座っている。
「ふむ。超振動の発生源があなた方なら不正に国境を越え侵入してきたことになりなすね」
「へっ、ねちねちと嫌味な奴らだな」
ちょっと待て!何で私まで入ってるの?ジェイドと一緒にされるなんてすんごく心外なんだけど!?…何て声には出さないけど。内心、怒り心頭の私に対してジェイドは、
「へへ~、イヤミだって♪大佐♪」
「傷つきましたねぇ♪」
って、アニスと楽しそうに互いの顔を合わせてるし。私より付き合いが長いからか、似てるからかこの二人の掛け合いって…というより、ジェイドの反応がおかしんだよね。
「そんなことはさて置き…」
「そんなこととはつれないですねぇ…まぁ、ティアのことはイオン様から神託の盾騎士団だということは聞きました。では、ルーク。あなたのフルネームは?」
溜息を吐く私にアニスとのやり取りの様に返してきたが、すぐに二人のほうを見て少しだけ声音を低くする。ルークはティアの様子を窺うかのようにちらりと見れば、彼女は小さく頷いた。
「ルーク・フォン。ファブレ。お前らが誘拐に失敗した、ルーク様だよ」
誘拐……言葉にジェイド以外、私とイオンとアニスは目を見開いた。そんな話は聞いたことはないけど、いくら軍人暦二年っていっても過去の事件のデータは頭に入れてるし。
「キムラスカ王室と姻戚関係にある、あのファブレ公爵のご子息……というわけですか」
「公爵…Vv素敵……Vv」
あー、アニスの目がハートって言うよりお金に見えるのは私だけ?イオンはそんなアニスを微笑ましく見てるし。