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暖かいなぁ…暖かい…何でかぁ
「後、5分…」
布団が暖かいから出たくないよ。もぞもぞと眠る向きを変えて、布団を少し上に引っ張る。
―――私、いつ寝たっけ?まぁ、いいか。
気のせいだと思い、もう一度意識を手放そうとした。
「後5分も寝かせる気もこれは気のせいでもないので起きてください」
そう声がしたと同時に掴んでいた布団を剥ぎ取られ、急な寒さで体中に鳥肌が立つ。
「寒いじゃない!誰よっ!!」
私は布団を取られた怒りと急さ寒さに対しての怒りで勢い良く起き上がる。起き上がってまず最初に目に入ったのは蒼い服。その次に亜麻色の長い髪に赤い瞳に眼鏡?
「…誰?」
見覚えのないその人物に思わず出た言葉はそれだった。
男の人…だよね?すごく綺麗だけど、背は高いし肩幅も私なんかより全然広いし。でも、これコスプレ?変な格好してるけど。
「それは私が聞きたいのですが…まぁ、いいでょう。私はマルクト帝国第三師団師団長、ジェイド・カーティス大佐です。あなたは?」
長いなぁ…んんっ?マルクト?帝国?大佐?
「…ちょ、まっ。え、え?何??」
記憶を整理するために額に手を当てて俯く。私は確か…お祖父ちゃんの道場からの帰りに――そうだ。男の子が車に引かれそうになって、それを助けて…ってことは…。
「私生きてる!?何で?」
「聞きたいのは私なのですが」
自問自答の声に返事をしたのは私の横からだった。