08 戦火の灯
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「チーグルはローレライ教団の聖獣です。きっと、自宅でも可愛がられますよ?」
「聖獣チーグルをを連れる歩く少年、ですか」
「滅多に見られない光景ですね」
にっこりと微笑むイオン。ジェイドは面白そうに眼鏡を直し、私はどんな光景かと想像すれば「滅多に以前の問題ですよ」とあっさりと返された。んなことは分かってるけど。
「いいんじゃないですか?」
誰もが連れて歩けることは出来ないとジェイドが言葉を続けると、全員がルークを見る。どの道、ミュウはルークに付いていくと言っているし、雰囲気的にもそうせざる得ない状態だ。
「…分かったよ。ガイたちへの土産ってことにでもするか」
「お役に立てるように頑張るですの!よろしくですの、ご主人様!」
長老からソーサラーリングを渡されたミュウが嬉しそうにルークの回るを飛び回る。それを見たルークは「やっぱ、ムカつくんだよな…」とぽつりと漏らす。
報告も終わったことだし森を出よう言うジェイドの言葉に頷いて私たちはチーグルの巣から出た。その時、ジェイドが何かたくらんだ笑みを浮かべたのを見て、さっきアニスに何か使わせたことを思い出した。急がせた用だけど…私たちが森から出るまでに済ませって事なのだろう。あまりいい予感はしないが、ジェイドのすることだから、何か考えがあるのだろうと一人納得する。
「あ、イオン様!」
森の入り口まで戻れば、お帰りなさいと手を振るアニスが前方に見えた。ん?何か慣れた気配がする…そう思ってジェイドのほうを見ればそれもう満面の笑みを浮かべている。これで、察したよ。アニスを使いに出した訳を。私じゃ、怪しまれるもんね。
「ご苦労様でした、アニス。タルタロスは~?」
おっさん、気持ち悪いよ。そんな甘ったるい声。これがジェイドと言えばそうなんだけど…四捨五入で四十の大人が出す声ではないのは確かだね。