07 繋がりしか未来の始まり
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「何やってんだよ。それと…謝ってんだろ、そいつ。いちまでもネチネチ言ってねぇで、許してやれよ、おっさん!」
なかなかのチャレンジャーだ…ジェイドに"おっさん"なんて。でも、結構煩そうな我がまま坊ちゃんかと思ったけど優しいところもあるんだね。人は見かけによらないってこのことかな?あっ、ピオニーも意外とそうだね。見た目、皇帝陛下には見えないけど、やるときはやるもんね…時々脱走してサボったりするのがたまに傷だけど。
「おや、巻き込まれたことを愚痴るかと思ってましたが、意外ですね」
本当に意外そうにルークを見るジェイドとティア。イオンはそうでもないのか、にっこりと微笑んでいた。私は…ルークは思ったよりいい奴だと思う。意外と言えば以外なんだけど、ジェイドらとは違う意味で。
「まぁ、時間もありませんし、これくらいにしておきましょうか」
「親書が届いたのですね!?」
「そういうこと。じゃ、早く森を出よう」
ジェイドの言葉の意味が分かったイオンが下げていた顔を上げる。何はともかくここを出てバチカルに行こうと促すと、私の足に何か当たった。視線を足元に下げれば、青い毛並みの魔物がいた。確かこれって……
「チーグル?」
「駄目ですの!長老に報告するですの!」
魔物――チーグルは私の足に引っ付いて懇願する。か、可愛い…何この生き物(チーグルです)チーグルってこんなに可愛い生き物なんだ。ここに来る途中には見かけなかったから初、生チーグルだよ――でも、このチーグル。
「…しゃべった」
「…チーグルが人間の言葉を?」
私とジェイドの言葉が見事に被る。ジェイドも同じことを思っていたらしく、眼鏡の位置を直しながら物珍しそうに見ると、チーグルはイオンの後ろに隠れてしまった。