06 再会。出会い…咲き乱れ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ローズさん、大変だ!」
ローズ夫人に入れてもらった紅茶を啜っていると、さっきイオンらが出て行った扉が勢いよく開いた。それと同時に荒立った声もした。私とジェイドは一度顔を合わせて扉を見れば赤い髪の少年が村の男性に捕まえられた状態で入ってきた。その後ろには茶色の長い髪の少女が立っている。
「こら!いま、軍のお偉いさんが来ているんだ。おとなしくおしよ」
ローズさんが両手を腰に手を当ててひと睨みすれば村の男性らは一瞬息を呑んだが、赤髪の少年を捕らえていた男性が少年を突き飛ばした。
「おとなしくなんかしてられねえよ、ローズさん!食料泥棒を捕まえたんだ!」
「違うっていってるだろーが!」
どうやら村で起きている食料泥棒の犯人がこの少年だと言っているみたいだ。みんなには悪いけど、この少年が犯人とは思えないんだよね。横目でジェイドを見れば何を考えているんだか、相変わらずの何か企んでる笑みを浮かべている。
「ローズさん!きっとこいつが漆黒の翼かもしれねぇ!」
一人がそう声を上げれば他の面々も「そうだそうだ」と声を荒げだした。少年も…簡単に言えば"逆ギレ"なんだけど…「泥棒しなきゃいけないような生活はしていない!」と怒鳴り返している。こりゃ収集つかなさそうだ。
「おやおや。威勢がいい坊やだねえ。まあ、とにかくみんな落ち着いてくれ」
「そうですよ、皆さん」
ただ黙ってお茶を啜って私の隣に座っていたジェイドがティーカップをソーサーに置き立ち上がる。ちらりとこちらを見たんだから何か確信があるから話に加わったんだろう…余計に事を荒立てなければいいんだけど。