00 始まりの兆し
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「うわぁー!女の子が轢かれた!!」
「お姉ちゃん!?」
「き、救急車を呼べ!」
遠のく意識の中、ざわざわと騒ぐ声が聞こえる。
ああ、私死ぬのかな。当主として刀を継いで小一時間で死ぬなんてツイてないなぁ…んなことより、16の身空で死んじゃうなんて、まだ遣り残したことが大量にあるのに!
来週からテストがあって、その後に打ち上げ代わりに遊園地にも行く予定だったのになぁ。その後、カラオケにでも行ってオールしたりとかしたかったなぁ。体中が痛い。車に轢かれたんだから当たり前か。
………んっ?あれ?やっぱ痛くない…待て待て待て…私、轢かれたよね?車に轢かれたよね?なら、何で何処も痛くないの。痛いどころか段々温かくなってるような…。ううん、温かい。お日様の光に照らされているような、そんな感じ。
「私は…」
意識が持ってかれそう。
「何処へ…」
このまま、眠ってしまったら楽なんだろうなぁ。
死んだら―――がいる所に行けるかな。
…まさかね、行ける訳がないよね…だって、私は――だもん。
私は知る由もなかった。
これが、私の新たな運命の始まりなんて…。