06 再会。出会い…咲き乱れ
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イオンが何かを気付いたようにきょろきょろと辺りを見回していると、ローズ夫人もそれに気付いて「では」と切り出す。
「ここではなんですから私の家のほうへどうぞ」
ローズ夫人に案内され後を付いていく。何か気になるな、村の人たちの態度。前に来たときと違って何かピリピリしていると言うかなんて言うか皆が皆、顔を顰めて何か深刻そうに話している。
「何かあったんですか?」
村人たちの様子がおかしいと問えばローズ夫人は「それがね…」と話し始めた。ここ最近、食料泥棒に悩まされていると。一年前ほどの被害は出ていないがこのまま続くとまた困ったことになると。
「ひどーい。大変じゃないですか」
「ええ。この村の食料は世界中に流通されています…これが続けば……」
世界中で食糧不足になる。そこまで至るにはかなりの時間を要するが、それがいつまで続くかなんて分からない。しかも犯人の糸口すらも分かっていないという。
「…少々、この村を見て回ってもいいですか?」
「へっ?だめですよ、イオン様!」
すでにドアノブに手をかけていたイオンはアニスの静止を聞かずに外へと出て行ってしまった。当然、導師守護役のアニスは慌てて追いかける。イオンって意外と行動的なんだな…あ、でもダアトから脱出するときも躊躇せず木から飛び降りたっけ。
「イオン様はアニスに任せておけばいいでしょう」
「…ですね」
イオンとアニスの出て行った扉を見つめながら小さく溜息を吐く。導師守護役のアニスがいればイオンは大丈夫だろう。場所がグランコクマだったら困るけど、エンゲーブならローズ夫人には申し訳ないけどそこまで広くはないから迷子になることはない。