06 再会。出会い…咲き乱れ
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「奴ら…何か橋に何か、落としました!」
何となく嫌な予感がする。こういう時は何故か嫌な予感というものは当たるものだ。普段は予感なんてものは当たらないくせに。
「おやおや…橋を落として逃げるつもりですか」
「…ってことは、あれは爆薬!?」
ずれてもいない眼鏡を直しながら「ふむ」と余裕有り気に悠長な声でそう言うと、その言葉に私は思わず声を上げる。落とされたものは樽のような物。少しでも馬車を軽くしようとしたのではなく私達から逃げる為に橋を爆薬で落として逃げる…大胆な作戦だね。これだけ大きな橋を簡単に落とそうと考えるなんて。
「んな悠長なことを――」
「――フォンスロット起動確認!」
私が立つ席の隣の席の部下が叫ぶ。その声は緊迫したものだった。
「敵は、第五音素による譜術を発動させました!」
先ほど馬車から落としたものからだろう。部下の言葉にジェイドに振り向き様子を見れば彼もこちらを見て頷く。一応、私は"副師団長補佐"なんだけど緊急時にはそれに適した命令なら私が出してもいいという許可も出ている。現にこの第三師団の者はこのことに関しては了承していて文句は言わない…少なからず私のことを認めてもらえている証拠だと勝手に思っている。
「タルタロス、停止せよ!譜術障壁発動!」
目の前の部下に命令を下す。第五音素は『火』の属性だ。爆薬を使ってこのローテルロー橋を爆発させる…ならその爆風は凄まじいものだろう。このタルタロスにも多少なりとも被害が出るほど。
「タルタロス停止!」
「譜術障壁発動!」
私の出した命令を復唱する部下たち。そして確実に実行していく。優秀な部下たちだ…漆黒の翼の行動に動揺を見せたもののすぐに冷静さを取り戻して命令を実行していく。