06 再会。出会い…咲き乱れ
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そんなこんなでようやく出発してもうすぐエンゲーブに差し掛かることだった。早くローズさんにも会いたいなぁと思いながら艦橋のジェイドの隣でぼーっとしていた。
「カーティス大佐!前方に漆黒の翼と思われる馬車が!」
「…追いかけなさい」
操舵席からの声に意識を戻してモニターに映る馬車に目を向ける。ぼーっとしていた私に気づいていたジェイドはちらりとこちらを見た後、部下に命令をする。その視線を無視して私はジェイドの隣から一番前の操舵席の背もたれに手を置き漆黒の翼が乗る馬車をモニター越しに確認する。
「カーティス大佐!漆黒の翼に馬車の前に辻馬車がいます!」
モニターをよく確認すればちょうどすれ違うもう一台の馬車の姿が。私はモニターを見たまま声を発する。
「その辻馬車!道を開けなさい!巻き込まれますよ!」
私が言い終わると同時にジェイドは伝声機を手にしタルタロスの前方を走る辻馬車に向けて注意を促す。辻馬車のほうも危ないと察し、ジェイドの言葉にすぐさま避ける。無事に避けられたみたいでホッと安堵の息を吐く。
「大丈夫みたいだね」
「ええ、ですが…」
操舵席に座る部下が私の問いかけに返事をしたがまだ安心は出来ない。なぜならまだ一番の問題である漆黒の翼のほうは逃げ回っている。
「…!?何あれ?」
更に目を凝らせば前を逃げ走る漆黒の翼の馬車から何かが落とされた。向こうの馬車はローテルロー橋を半分近く渡っている…何かを仕掛けた?
「大佐。漆黒の翼の奴らが…」
「どうしました、葛城少佐?」
私がモニターに指し示す。ここからジェイドには見えないが、彼なら私がどのあたりを指しているのか分かるはずだ。