06 再会。出会い…咲き乱れ
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翌日、準備が出来た私たちは陸軍艦タルタロスに乗り込みキムラスカに向けて出発した。
まぁ、戻ってすぐにグランコクマを離れるもんだから命令を下した当の本人のピオニーと同じように兄馬鹿っぷりを見せるアスランの二人が見送りに来た…のはいいんだけど、相変わらずウザイと言うか何て言うか。「ハンカチ持ったか?」とか「何かあったらすぐに帰って来い」とか…子供の遠足じゃあるまいし。
「…心配だ!やっぱり俺も行く!」
「陛下何を言っているんですか!?行くなら私が行きます!」
出発寸前にこんなやり取り…ちなみにピオニーとアスランなんだけど。いい加減この過保護っぷりはどうにかならないものか、と皇帝と将軍と言う互いの立場を忘れていがみ合っている。それを見て私は盛大な溜息を吐いた。
「紫鶴はモテモテですね~♪」
「嬉しくない!――二人ともいい加減にしてさっさと職務に戻る!!」
腰に両手を当てて怒鳴れば二人とも声を揃えて"紫鶴のため"と言う。ぶーぶー文句を垂れる二人に自身でも分かるくらい"ぶちっ"と何かが切れる音が聞こえて、腰に下げている刀に手を置く。「二人とも?」と声を低くすればピオニーとアスランは「わ、わかった。すまない」と顔を青くする。
「分かればいいんです」
これでもかって言うほどの満面の笑みを浮かべてやり、そのまま二人に背を向けてタルタロスに乗り込む。ただでさえこんなやりとりのせいで出発時間が遅れている。今は一分一秒でもおしいはずなのに何を考えているんだか。