05 望み望まれ、未来を歩む
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「楽しそうな方ですね」
「アニスちゃんびっくりです」
こんな二人の会話なんて今の私には聞こえていない。
「でも葛城少尉ってもっと大きな人かと思った」
とアニス。噂になるほど強いのだったら背の高い男っぽい人物像だったと。実際に会ってみたら自分とそんなに身長が変わらないから驚いたと。
「噂なんて一人歩きするもんだしね…それと私のことは"紫鶴"でいいよ。堅苦しくて仕方ないしね」
ジェイドから手を離しアニスとイオンに振り返り、面倒だから呼び捨てでいいと言えば「それじゃあそうさせてもらうねv」とアニスはあっさりと受け入れた。イオンも「僕のこともイオンでいいです」と言ったけど、いいのかな?まぁ、公式の場以外ならいいかな。
そうして数日、船の旅をした私たちはグランコクマに無事に辿り着いた。
私とジェイドは私服から軍服に着替え、船を降立ち憲兵に敬礼をする。そしてそのまま宮殿へと向かう…途中、アニスが軍服に着替えた私に「軍服になると更に変わるね」と言った。化粧を落として三つ編みに戻した姿がだいぶ違う人物に見えるらしい。
「陛下、ただいま戻りました」
「無事だったか!」
謁見の間に行くと玉座に座っていたピオニーが立ち上がって近寄ってくる。私の前まで来て「怪我はないか?」とかいろいろ聞いてくる…のはいいけどイオンとアニスがぽかんとしてるよ。
「ピオ…陛下。導師イオンが困っておられますよ」
盛大に溜息をつくと「おお、そうだった」とピオニーはイオンに向き直った。