05 望み望まれ、未来を歩む
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「いったい何の用件ですか?」
部屋に入るなりジェイドが話を切り出す。さっさと用を済ませて仕事の続きをしようというんだろうけど。けど今日のピオニーは少し違った。いつもなら私らが来れば「よう!」と仕事をサボりながら笑顔で迎え入れるのに、真面目な面持ち…その雰囲気にジェイドも何かを察したか表情が変わる。
「お前ら二人を呼んだのは他でもない…キムラスカとのことだ」
表情同様に声も真剣なもの。キムラスカとのことって…また、関係が悪化したのかな。戦争なんて誰も得をしないことして何が楽しいんだか。
「キムラスカとのこと…と、いうと?」
「ああ、いい加減こんな状態はどうにかしたいからな」
ジェイドは何か知っているのか感づいているのか…含みのある言い方をする。ピオニーも机に肩肘をついて椅子にもたれ掛かる。
「そこで、和平の締結を申し出をすることにした」
「和平の…締結…」
ピオニーの言葉を繰り返す。和平の締結ってことは…互いに手を取り、戦争を終結する。そんな風なことだろう。
「締結は分かりましたが、どうやって?まさか、私たちに正面から行けとか言わないですよね?」
「んなわけないだろ」
後ろで腕を組んでピオニーに問う、ジェイドの言葉にぎょっとした。"私たち"って私も入ってるのか!?敵地に皇帝の懐刀とその部下が二人で…すぐにピオニーが否定したけど。
「仲介を立てようと思ってる」
「いったい誰を?」
「マルクトとキムラスカの間に入れる人ってこと?」
ジェイドが怪訝そうな表情を浮かべる中、私がそう言うとピオニーは「そうだ」と答えた。その言葉に私とジェイドは互いの顔を見合わせた。