28 見つけらねれば己が示せ
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「……よかった。ここでも私に反応してくれたわ」
更に奥へと進みパッセージリングの前までとやってきた。シュレーの丘と同じ譜石の前にティアが立つと上部に操作盤が展開された。それを見てティアが安堵の息を吐く。
「やっぱり総長が封じてますか」
「そのようですね。しかし……セフィロトが暴走……?」
シュレーの丘の時のようにセフィロトを示す円を赤い円が囲んでいた。ヴァンが操作できないようにした証。
「なあ、赤いところを削れとるんだよな」
ジェイドが何か呟いとけど聞き取れなかった。ルークもらしく、気にせず前のように超振動を使って赤い部分を削っていく。それを終えて次の指示を仰ぐ。
「ああ、はい。光の真上に上向きの矢印を彫り込んで下さい」
ジェイドの指示を受けて超振動を操っていくルーク。
「私が代わりましょうか?」
「いえ。強引に暗号を消去していますから、通常の操作では書き込みができません。ルークの超振動で、無理矢理削っていかないと……次の命令を記入しますが、古代イスパニア語は……わかりませんよねぇ?」
語尾の口調を変えたジェイドに対して、当たり前だろっ!と視線だけこちらに向けて怒鳴る。ゆとり教育の結果がこれなのかな。
「わかりました。今使っているフォニック言語でお願いします。文法はほぼ同じですから、動くでしょう」
「動いちゃうんだ」
へー、と感心してたら、紫鶴は黙っていて下さいと言われた。ブーブー。
「何て書くんだ?」
「ツリー上昇。速度三倍。固定」
ルークも私を無視したみたいで、ジェイドの指示通りに文字を刻んでいく。その間、私たちはそれを黙って見守っている。ゆっくりだけど確実に削られていく。