28 見つけらねれば己が示せ
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「そんなことわかっています。ですからわたくしたちはセフィロトの吹き上げを利用して、ケセドニアを安全に降下させるつもりですの」
私たちの次の行動と目的を口にすればアッシュは目を見開いて驚く。
「……そんなことができるのか?」
安全に降下させることなんて本当に出来るのかと思うのは当たり前だ。あれ、アッシュは知らないのかな。セントビナーは魔界に存在してるのを。紫季は私たちとさっきまでずっと一緒にいたからかな。ともかく、事実なのかとジェイドに問うけど、ジェイドはさぁ、と肩を竦める。
「食えない野郎だ。もし今の話が本当なら、同じ方法で戦場も降下させられるんじゃないか?」
「でもシュレーの丘に行くのが間に合うかどうか……」
ザオ遺跡に行ってからじゃかなりのタイムロスになる。が、アッシュは間に合うと言いきった。
「そもそもセフィロトは、星の内部で繋がってるんからな。当然、パッセージリング同士も繋がっている」
リングは普段休息しているけど 起動さえさせれば遠くのリングから別のリングを操作できるとアッシュが説明する。しかしよく知ってるな。ヴァンがそこまで教えてたんだ。
「ザオ遺跡のパッセージリングを起動させれば、すでに起動しているシュレーの丘のリングを動かせる?」
「……ヴァンはそう言っていた」
やっぱり、か。もう用はないというのか、アッシュはルークを押しのけてこの場から去ろうとする。ナタリアが呼び止めるがアッシュはヴァンの動向を探るという。いつもの如く皮肉を言う。
「アッシュ……紫季がイオンとダアトに戻ったの、知ってる?」
「……そうか」
彼の側に寄って訊ねれば、アッシュは視線を逸らしてただ一言そう言った。アッシュには紫季の考えがわかるのか、それとももしもの場合の話を既にしてあるのか。わからないけど、私より紫季に近い位置にいるアッシュが羨ましくもあり妬ましいともつい思ってしまった。