27 進むべき道は何処か?
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「紫鶴じゃねーけど、イオンも紫季も何考えてんだ……」
「アニスをここに残したと言うことは、いずれは戻られるつもりなのでしょう。それより――」
イオンたちがいなくなってから、ずっと一人離れた場所に立つナタリアを見る。あれだけのことが起こったんだから平静を装おえったって無理だ。モースの言うことが本当だったら、ずっと父親と思ってた人が赤の他人だっだんだから。
「……わたくしなら、大丈夫です。それよりもバチカルへ参りましょう。もはやキムラスカ軍を止められるのは、父……いえ国王陛下だけですわ」
気丈に振る舞うナタリア。大丈夫なんかじゃないのに。けどここで、この状態で泣いていいなんて言えない。
「それなら国境を越える方法を探さないといけないわ」
「ここは国境線上の街です。きっと通り抜けられる場所がありますよ」
「強行突破はダメ?」
考える二人にそう言うと、凄く哀れな子みたいな目で見られた。探してる時間も勿体ないかなぁと思ったんだけど。
「軍人とは思えない言葉ですねぇ」
「だって早いかなぁって」
わざとらしい溜息を吐いて肩を竦めるジェイド。わかってるけど手段は選んでらんないかなっていうつもりで言ったんだけどね。
「多少は強引且つ非合法な手段は使うつもりですよ」
「まっ、正攻法は無理だよね」
厳重に警戒された街を見回し、二人同時に溜息を吐いた。
一難去ってまた一難。崩落は待ってくれないのに事態は悪化していく一方。信じがたい事実も発覚し、全てがより悪い方へと向かっていく。それでも立ち止まるわけには行かなくて。この状況を打破すべく、私たちは進むための足を止めない。