27 進むべき道は何処か?
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「無礼者!いなかローレライ教団の大詠師と言えども、私への侮辱は、キムラスカ・ランバルディア王国への侮辱となろうぞ!」
偽の姫という言葉に激怒するナタリア。けど問うのモースはニタリと気持ちの悪い笑みを浮かべる。そして、この状況を狙っていたかのように、まるで出来上がった台本を読むかのようつらつらと語り始めた。それはここにいる人間には衝撃的な言葉。信者から受けた懺悔……自分の子供と生まれたばかりの王女をすり替えたという。先ほどまで激怒していたナタリアの顔色が青くなる。
「でたらめを言うな!」
「でたらめではない」
ではあの者の髪と目の色をなんとする。ランバルディア王家に連なるものは赤い髪に緑の瞳であった。そう語るモースの言葉。ナタリアは瞳こそルークよりは薄いとは言え緑だけど、髪は金色。亡き王妃は黒髪だったという。そしてモースは証拠を添えてインゴベルト陛下にも話したと、バチカルに行けばナタリアは国を謀る大罪人として裁きが下ると。
「そんな……そんな筈ありませんわ……」
モースの話した衝撃的な事実に、ナタリアは茫然自失。その間に、国境は塞がれてしまいアルマンダイン伯爵は去っていってしまった。
「おい、待てよ!戦場は崩落するんだぞ!」
「それがどうした」
このままでは多くの命が失われる。それを訴えれば、モースはあっさりとそう返した。その言葉にイオンと紫季は驚きを見せない。まるでそれを知っていたかのように。
「戦争さえ無事に発生すれば、預言は果たされる。ユリアシティの連中は崩落ごときで何を怯えているのだ」
預言を重んじる教団の人間とは言え、人間のいう言葉とは思えない。テオドーロさんはセントビナーの崩落の件で預言が変わったことで協力してくれたというのに。ヴァン以上に狂ってるようにも思える。