27 進むべき道は何処か?
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「アルマンダイン伯爵!これはどういうことです!」
ちょうど国境を越えたところにアルマンダイン伯爵と、モースがいた。ナタリアが声を掛けると、二人は驚きを露わにする。それもそうだろう、アクゼリュスの崩落に巻き込まれて以来、行方不明だったナタリアが目の前にいるんだから。
「ナタリア殿下!?」
「わたくしが命を落としたのは誤報であると、マルクト皇帝ピオニー九世陛下から一報があった筈ですわ!」
何か、嫌な予感がする。さっきもだけど、当たりそうな予感。悪い予感ほど当たるというけれど。私が一人思っている間に話は進んでいて、ナタリアの少し後ろに立っていたルークが前へと出る。
「アルマンダイン伯爵。ルークです」
以前より髪は短くなって表情も柔らかくなったけど、確かに死んだはずのルークを見てアルマンダイン伯爵は半歩下がり額に汗を滲ませる。それはけして暑いからじゃなく、この場にルークがいることに驚いてるんだ。その証拠に、生きて……おられたのか……と目を見張りながらも呟いた。
「アクゼリュスが消滅したのは、俺が――私が招いたことです。非難されるのはマルクトではなく、このルーク・フォン・ファブレただ一人!」
少し前のルークならこんな事言えなかった。前にカイツールで会ったときのルークとの違いがこの人にわかるのか。ルークとナタリアが戦争を少しでも早く終わらせるために必死に説得をする。
「さあ、戦いをやめて、今すぐ国境を開けなさい!」
ナタリアの迫力に押されたのか身を引き、たじろぐアルマンダイン伯爵。あと一押しと言うとき、モースが前に出てきた。
「待たれよ、ご一同。偽の姫に臣下の礼を取る必要はありませんぞ」
ある意味衝撃的な一言を発したモースに全員の視線が集まる。何を言ってるんだコイツ、と言わんばかりの表情をみんなしている。