27 進むべき道は何処か?
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「息子はグランコクマにいるんですか?」
「ピオニー陛下が面倒見てますよ」
このジェイドの一言に場の空気が一瞬にして固まった。そりゃ、ねぇ。施設とかに保護されてるって普通は思うのに、マルクト皇帝が面倒を見てるって言われたら驚くよね。生きてることを言われるより驚くよね。だってルークとティアまで固まってるよ。
「唯一助かった命です。陛下も大事にしたいんですよ」
多くの命の中で唯一助かった小さな命。ルークが何か物言いたげにしているけど、この雰囲気を壊したくないのか、思い留まっている。
「ティア。彼女を頼みます」
「はい」
ティアとミリアムさんたちは頷いてこの場を離れていった。ルークは黙って俯いている。
「よく我慢したね」
「……言えねぇだろ」
アクゼリュスの被害者遺族が目の前にいた。ジョン君は助かったとは言え、旦那さんは残念だったけど。
「賢明な判断です。正直言い出すんではないかとハラハラしてましたが」
「わ、悪かったな」
まさかこんな所でこんな偶然が起こるなんて思いもしなかった。それはみんな思ったこと何だろうけど。
「落ち着いたら再会できるといいね」
「ケセドニアに着いたら陛下に伝令を出しましょう」
後でまた彼女にはそれを伝えればいい。落ちていた気分も上がっただろう。もう一人の男性も聞いていたからきっと他の人にも話が回って、志気が上がるかもしれないな。
「紫鶴も頑張ったかいがありましたね」
「軍服一着ならお釣りがいっぱいくるね」
確かに一歩間違えば私も死んでたかもしれないけど、こう言うことがあると助けて良かったと思える。
「ルークもこれからこれから!」
「……ああ」
変わってきていることはみんなわかってる。急に言ったからって出来る訳ない。だからルークはルークのペースでいいって私は思う。