27 進むべき道は何処か?
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「よっと!」
運がいいのか悪いのか。襲ってきたのは魔物。群と言うほど群でないのが幸いか。キムラスカ兵と接触しなかっただけマシなのかもしれない。
「だ、大丈夫…ですか?」
「もう退治しましたから大丈夫ですよ」
隠れる場所はないが、兵士に守られていた村人たちが顔を見せる。もう大丈夫だと手を振れば、安堵したように胸を撫で下ろす。
「葛城少佐。お怪我は?」
「ないない。さっ、あとちょっと頑張ろう」
日も傾き始めてる。そろそろ前の方から伝令が来るだろうし。急がなきゃ行けないけど、日が暮れれば魔物のも活発化するし。その前に休むための準備もしなきゃ。
「やっと半分は超えたな……」
結局、野営の準備を終えたのは暗くなってから。兵士たちに警備を任せ、今日の報告をする。まだ半分。最低あと一日、野営をしなくちゃいけない。今のところ、被害と言うほどの被害はない。
「すみません。こちらに治癒術師か、或いは傷薬の予備はありませんでしょうか?」
話をしているところに、男性と女性が一人ずつやってきて声を掛けられる。昨日のこともあり、思わず身構えてしまう。
「私も、一応治癒術師です」
「負傷者ですか?」
怪我人が出たって言う報告は受けてないけど、治癒術師が必要って言うなら怪我人がいるんだよね。
「いえ……私が足を痛めてしまって……」
女性の方が申し訳なさそうにする。けど年寄りは子ども、女性はアルビオールでノエルに運んでもらう手配してあったはず。ルークもそう言いうと女性の代わりに男性が答える。
「俺たちもそう言ったんですがね。ミリアムさん、自分はいいから、他の人を運んで欲しいって聞かなくて……」
男性は困ったような表情に、女性…ミリアムさんは悲しそうに目を伏せる。彼女一人がそうしたからとは思いはするけど、どうして茨の道とも言えるこちらを選んだんだろう。