27 進むべき道は何処か?
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地上へと戻った私たちが見た光景。信じがたい事実に誰もが言葉を失った。崩落が迫っているという時に開戦……これがヴァンの狙い。多くの人間一度に抹殺できる絶好の機会。そうはさせない。私たちはエンゲーブとカイツールの二手に分かれることにした。
「俺は導師について行く」
と、紫季は組分けしているときに手を挙げてそう言った。イオンと一緒ならどっちでもいいというのかな。理由は言ってくれなかったからわからないけど、考えがあるみたい。イオン、アニス、紫季は比較的に安全なカイツール組になり、念のためとガイもそっちに行った。私とジェイドは当然エンゲーブ組。ローズ夫人にお世話になったルークと回復役としてティアもこっち。
「あー誰か面白い話してー」
「葛城少佐……無茶言わないで下さい」
「もう少し緊張感を……」
ジェイドが手配してくれた小隊の兵士に何か話をしてと言えば呆れた顔をされた。殿を歩いてるのだけど、近くを歩くエンゲーブの住民も怪訝な表情を私に向ける。これから数日かけて戦場を抜けなければならないときに、とでも言いたいのだろう。
「緊張しすぎるといざという時に動けないよ」
緊張で体が固まれば、頭では動かないとと思っていても体はついてかない。ならば辺りを警戒しつつも緊張は解した方がいい。
「それに私らがピリピリした空気を出すのも良くない」
ここは小声で。二人の兵士も視線だけを私に向ける。空気が伝わり、住民が過剰に緊張すれば敵兵に襲われたときにパニックを起こす。そうなると守りながらの戦闘は難しくなる。だから私たちだけでも余裕を見せなきゃ。
「ま、うちの上司様は『ああ』だからね」
と笑えば、苦笑で返された。同意はし辛いか。相手が相手だから仕方ないかな。