26 背けられぬ真実
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「病院に行った後、事故現場に行ったんだ。時間も経ってるから何も変わったところはなかったけどな……」
そこで一旦話を止めて、ふぅっと息を吐く。目線だけを全員に向けて、顔を上げる。
「帰ろうとしたら急にその場所が光り出した」
光に包まれたときに意識を失った。地球での記憶はそこで終わりだ。
「じゃあ。その後、紫季はダアトに?」
「そうだ、そこで……」
何かを言い掛けたときに言葉を止め、チラリとイオンに視線を向けた。イオンもそれに気付き首を傾げたけど、紫季はすぐに視線を逸らした。
「ダアト近くの森で助けられて、目を覚ましたら教団の医務室だった」
ってヴァンに聞かされたと言う。運良く神託の盾の誰かに助けられたって事みたい。ただ、さっきのが気になったけどたぶん答えてくれないだろう。そんな気がする。
「私は紫季が言った二人の『紫鶴』も気になるわ」
「ええ、わたくしも」
ここにいる全員が思うことだよね。私もだし。こんな所で意外な事実が発覚したんだから、驚くなって方が無理だよね。地球とオールドラントの私かぁ。
「でも向こうは意識不明なんだよね?」
てっきり死んでから何らかの理由でオールドラントに来たと思ってたけど。それ以前に何らかの理由っていうのがわかんないもんね。
「紫季も二人存在するって事か?」
「可能性は十分にありますね」
……ちょっと怖いこと考えちゃった。紫季の方を見ると同じ様なことでも考えてたのか、眉を寄せている。
「もしかして、同じ事考えてる?」
「……かもな」
考えたくもねぇけどな。と息を吐く。そりゃ私だってそうだよ。もし思った通りだったら一番最悪な結果が待っている。私にも紫季にも。紫季の見た光の正体が何だったのかも気になるかも。私たちが何でオールドラントに来たのかわかるかも知れないのに。