26 背けられぬ真実
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「そんなことねーよ。ティアがいなけりゃ起動しなかったじゃねぇか。それにみんなも……!みんなが手伝ってくれたから、みんな……本当にありがとな!」
笑顔で全員を見回すルーク。ちょっと前までが嘘のようだ。髪を切る前のルークが、嘘みたい。
「ホント、変わったよね」
「たまに調子が狂います」
「年のせいだろ?」
感心感心と笑顔のルークを見れば、少しわざとらしい溜息を吐くジェイド。に、紫季が余計な一言を。なんで喧嘩ふっかけるかな。この子ってば血の気が多いことで。
「姉離れしてない人に言われましてもね」
「ああ?いい年したおっさんが未成年に手を出そうとしてんじゃねぇよ」
この二人はとことん相性が悪いみたい。見えない火花が散ってるよ。
「二人ともいい加減……」
「あーっ!待って下さい。まだ喜んじゃだめですよぅ!あの文章を見て下さい!」
止めに入ろうとした時だった。アニスが大きな声を上げて、上を指さしたのは。釣られるかのようにみんな操作盤を見上げる。さっきはなかった文字に表情が一変する。
「……おい。ここのセフィロトは、ルグニカ平野のほぼ全域を支えてるって書いてあるぞ」
ということはエンゲーブも崩落するんじゃないか。エンゲーブもセントビナーと同じ道を辿ってしまう。その前にエンゲーブの住民を避難させなくちゃと、セフィロトから出るために来た道を戻る。
「なんだか嫌な予感がする」
胸とか胃の辺りが何かグルグルして落ち着かない。気だけが先走りそう。
「落ち着きなさい」
「……うん」
ローズさんたちはこの事を知らない。なんでアクゼリュスがセントビナーが崩落したのかを。そして自分たちの身にも迫って来ていることを。ここは魔界。アルビオールで外殻に戻らなくちゃいけない。セントビナーの時よりは時間がある、間に合うと祈りながらアルビオールへと乗り込んだ。