26 背けられぬ真実
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「血が血を呼ぶ、まさにそれだった……」
ジッと紫季を見て、ジェイドやピオニー、アスランにルークたちにも話した私の隠し事を一つ一つ話す。のんびりしてる暇はないのに、出る言葉はゆっくりで、最初は無表情だった紫季の表情も少し険しくなった。
「紫季はね、いらなくて養子に出されたんじゃないの。すごく愛されてたんだよ」
私に兄弟をってお父さんもお母さんもお祖父ちゃんも規律を破ってまで私と紫季を出会わせてくれた。四年間、覚えてない時間もあったけど楽しかった。
「その腰帯、おじさんからもらった?」
「……あ、ああ。梓水を受け継いだときに……」
麻生のおじさんは、何だかんだで甘い人だったんだ。紫季が紫鶴の直系だって知られちゃいけないのに。梓水を渡したって事は、本当は誰の子供かってバレちゃうのに。苦笑混じりに言うと、紫季は俯いてしまった。
「しかもその腰帯ね、お母さんのお手製なの」
まだ小さかったときに、私たちが大きくなったら渡すって。私も中学を卒業したときにお祖父ちゃんから渡された。二人からの卒業祝って。
「どんな理由があっても私が殺したって事実は変わんない」
だから恨んでくれても憎んでくれても構わない。どんなに言い繕ってもその事実は変わんないから。
「……俺は……」
「悪いのは私で、他の誰でもないよ」
紫季の言葉を遮る。正直、聞くのが怖い。当然の報いなんだけど、拒絶されるのが怖い。私は大好きだもん、嫌いなんて言われたらショックで倒れちゃうもん。
「とりあえず、せめて紫季だけでも地球に返してあげたいなぁ」
ボソッと呟いてみる。私は、まあともかくね。そう言えばまだ紫季がオールドラントに来た経緯を聞いてないや。と思って顔を上げると、ジェイドと紫季が何とも言えない顔をして私を見ていた。