25 希望は常に
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「わかんねぇって!ガイにも、みんなにも!」
ルークにとって、アクゼリュスの事はトラウマ以上のことだったのかも。
「わかんねぇって!アクゼリュスを滅ぼしたのは俺なんだからさ!でもだからなんとかしてーんだよ!こんなことじゃ罪滅ぼしにならないってことぐらいわかってっけど、せめてここの街ぐらい……!」
力一杯拳を握り叫ぶルーク。わかっているからみんなはその悲鳴にも似た叫びに俯きかけたとき一つの叱咤が響いた。
「ルーク!いい加減になさい。焦るだけでは何もできませんよ」
一人座席に着いているジェイドだった。私でもあまりの珍しさに思わず目を見開いてしまった。だって、あのジェイドが感情を露わにするなんて。大声を上げるところなんて、見たことない。
「とりあえずユリアシティに行きましょう。彼らはセフィロトについて我々より詳しい」
セントビナーは崩落しないという預言が狂った今なら……と続けるジェイドにティアがそうだわ、と弾けるように顔を上げる。
「それとルーク。先ほどのあれはまるでだだっ子ですよ。ここにいるみんなだって、セントビナーを救いたいんです」
すっかり項垂れるルーク。見た目は私らと変わらなくても実際はここにいる誰よりも幼い彼だから感情のままに喚き散らしてしまうのかも知れない。成長の早さは著しいのにどこか抜けてるところはあるね。
「ところで紫季。一緒に来て平気なの?」
「……俺にここで降りろってのか」
今更ながらなんだけど、神託の盾騎士団である紫季が私らと一緒に行動してていいのかなぁと思って聞いたら呆れ顔で返された。そういえばここは魔界だったっけ。
「ごめんごめん」
アルビオールに乗ってるんだから上空だってことはわかってたんだけど、外殻大地じゃないってことは忘れてた。あはははっと笑っていると、わざとらしい溜息を吐かれた。