25 希望は常に
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「助けていただいて感謝しますぞ。しかしセントビナーは、どうなってしまうのか……」
私たちを乗せたアルビオールが飛び立つとほぼ同時にセントビナーの街はその形のまま魔界の泥の上に落ちる。まだ沈むことなく浮いてはいるが。
「今はまだ浮いているけれど、このまましばらくすると、マントルに沈むでしょうね……」
「そんな!何とかならんのか!?」
元帥から視線を逸らしティアが説明する。状況はホドの時と似ていると。ホドの時は一月後に大陸全体が沈んだそうだ。元帥がホドの復讐なんじゃと呟くと出身者であるティアとガイは不思議そうに首を傾げた。目線だけをジェイドに向ければ表情を隠すようにめがねに手を置いた。それに私は小さく息を吐くだけ。
「……本当に何ともならないのかよ」
「住む所がなくなるのは可哀想ですの……」
悔しそうに顔を歪めるルーク。自らが原因で住む場をなくしたミュウは今にも泣きそうに耳を垂らす。大地が落ちるだけで常識はずれなのになんにも思いつかない。無理だとアニスが首を振る。みんなも同じ様で視線を落とす。
「そうだ、セフィロトは?ここが落ちたのは、ヴァン師匠が、パッセージリングってのを操作して、セフィロトをどうにかしたからだろ。それなら復活させればいいんじゃねーか?」
ハッと思いついたように顔を上げたのはルーク。誰よりも焦ったような表情を浮かべ、全員を見回す。まるで誰か同意してくれと願いを込めるかのように。
「でも私たち、パッセージリングの使い方を知らないわ」
重い、静寂の中、口を開いたのはティア。ルークの言いたいことはわかる。それが出来るなら最良の方法なんだと思う。
「でも師匠を問いつめて……!」
「おいおいルーク。そりゃ無理だろうよ。お前の気持ちもわかる……」
必死に、何か必死に食らいつこうとしがみつこうとするルークの気持ちはわかる。わかるけど……