25 希望は常に
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「……私たちの中には、軍事訓練を受けた者もいます。任せていただけませんか?」
「その代わりじゃないですが、俺たちが浮遊機関を持ち帰ったら二号機を貸して欲しいんです」
ギブアンドテイク。こちらとしては一刻の猶予もならない。多くの住民が待ってる……紫季も、待ってる。
「二号機はまだ未完成じゃ。駆動系に一部足りない部品がある」
戦争に使う陸艦製造に使用してしまったためだという。いつの世も戦争は厄介だ。するとジェイドがタルタロスの部品を使っていいと言い出した。いいのかと問うルークに頷き、イオンへと向き直る。
「イオン様、ここに残ってタルタロスの案内をお願いできますか?」
我々が浮遊機関を回収している間に二号機を完成させて欲しいと。イオンは力強く頷きイエモンさんたちの方を見る。
「よし、じゃあ俺たちはそのメジオラ高原へ行こう。で、場所は……?」
「メジオラ高原はここから北西じゃ。それとこいつを持って行け」
アストンさんが二つの音機関を差し出す。大きな銃…というか、えっと、ランチャーかな?それを受け取ったルークはランチャーとアストンさんを交互に見る。
「この発射装置でアルビオールを固定してから、崖下へおろすんじゃ。あそこは酷い風が吹いて危険じゃからな」
「でも使い方が……」
音機関の使い方はわからないと困惑するルークにガイが満面の笑顔で俺に任せとけと。ああ、使いたくて仕方ないんだね。
「それにジェイドもわかるだろうし」
「さあ、どうでしょうね」
これくらいならと思って言ったんだろうけど、ジェイドはわざとらしく肩を竦める。
「……食えないおっさんだよ。ほんと」
「まあ、あれがジェイドだから」
まともに相手しても適わないだろう。寧ろするだけ疲れるだけ。この状況下でも変わらないのはいいことなのかどうなのか、な?